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断捨離 昔の写真 [新隠居主義]

断捨離 昔の写真
 
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 1970年5月1日、モスクワ 曇り

 朝、ホテルを出て赤の広場に向かうと、もう至る所に人が溢れかえっていた。ゴーリキ通りとマルクス通りの中間の広場にパレードが人ってくる。そのパレードはやがて赤の広場へと入っていった。

 ぼくを含めて外国人も多い。赤の広場ではイタリア人の太ったおばさんが人ごみの上から写真を撮れとぼくを抱きあげてくれた。彼女は別れぎわにぼくの胸に花を一輪さしてくれた。赤の広場のレーニン廟のお立ち台の中には豆粒のような最高幹部のブレジネフの姿があった。(日記より)

 この年のメーデーは当時のソビエト連邦にとって特別なメーデーだった。レーニン生誕100周年記念の特別なメーデー。モスクワの街は至る所にレーニンの看板と目抜き通りの外灯には赤い旗が付けられていた。東西冷戦のさなかで東側の勝利を誇示するように飾り立てていた。
 

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 ヨーロッパなどで撮った昔のネガが沢山あるのだけれど、ちゃんと整理していないのでいつかやらねばと思っていたが、ネガを一枚一枚透かして見ているのも大変だと思っていたら、LED式の安いライトボックス(基本はトレーサーだけど)があったので、その上にネガを置いて画像内容を確認してから後でスキャンしてデジタルアルバムに残すものを選ぶことにした。

 今日そのライトボックスが届いたので早速テスト。中に蛍光灯の入った昔のライトボックスは大きいし結構な値段がしたのだけれど、今はLEDで板のように薄いし何よりもB4判の大きさで2千円ちょっとと信じられない安さ。ライトボックスの上に乗せたネガを、iPhoneやiPadに入れたNEGAVIEWというアプリで覗くとネガがポジ画像になって見えるし、ベタ焼のようにネガを並べた状態で写真も撮れるので少しづつ見て残すものを決めようと思う。画像が荒いのでそのままは使えないけれど内容の確認と言う点では画期的な働きをすると思う。

 ざっと見ていると懐かしい写真が多いけど、すっかり撮った時のことも忘れていた1970年5月1日、モスクワのメーデーの様子が何枚も写っている。その年はレーニン生誕百年記念の特別なメーデーでモスクワの赤の広場は湧き立っていた。クレムリンのお立ち台の上に立ったブレジネフの姿は今でも目に焼き付いている。今のロシアはあの赤い帝国の幻影をまた取り戻そうとしているのだろうか。
 
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