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花曇り 春 [gillman*s park]

花曇り 春
 
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 こんな日を花曇りと言うのだろうか。温度は決して低くはないのだけれど、何となくうすら寒い。影のない視界は全体にどこかのっべりとしている。今日は午後から天気が崩れるというので朝方に公園を散歩した。うかうかしている間に公園の河津桜はあっという間に満開になって散っていった。

 いつも今頃の時間帯は近所の保育園の園児たちの野放しタイム(ぼくが勝手にそう呼んでいるだけなのだが)なので今日も元気に芝生の上を走り回っている。当然引率の保育士さんたちは園児たちが視界からはみ出さないように目を光らせてやはり走り回っている。しばらくして、今度は残り花になりかけた河津桜の下に園児を集めて…。
 
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 薄桃色の桜の向こうに赤い椿と黄色いレンギョウ、その間をピンクの帽子を被った園児たちが動き回っている。春の色が満ちてなんかやっと本当に春が来るんだなと納得した。丘の下には雪柳が噴き出すように白い花をつけている。黒い長い糸のようだった枝垂れ柳の枝は芽吹いてほんの数日で瑞々しい青柳になった。

 いつもは池の中の杭棒の上で羽を広げているカワウが今日は池の中の小島にある柳の樹にとまって池を睥睨している。その前をユリカモメが横切りカモたちが泳いでゆく。こんな光景もそろそろ見納めかもしれない。花曇りの時期は渡り鳥たちが帰ってゆく時期でもある。

 俳句の季語では「鳥曇り(とりぐもり)」とも言い、また「鳥雲に入る(とりくもにいる)」といえばこの頃の季語で渡り鳥達が雲の向こうへ帰ってゆく様を示すものらしい。本当は鳥たちでなくて新型コロナこそ雲の向こうへ消えてほしいのだけれど…。緊急事態宣言も延長され、さらに変異種の登場などまだまだ本当の春は遠いような気がする。
 
 ■ 鳥ぐもり 子が嫁してあと 妻残る (安住敦)
 
 
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ニッキー

保育園児が安心して駆け回ることができる公園が
花にあふれてるって素敵ですねぇ^^

やっと少し落ち着いてきました。
ブログ休止中もご訪問頂き、本当にありがとうございます(_ _)
by ニッキー (2021-03-15 19:06) 

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