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猫を巡るアフォリズム Aphorisms on Cats ~その38~ お土産 [猫と暮らせば]

猫を巡るアフォリズム Aphorisms on Cats ~その38~ お土産

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 ■ 猫のいない人生はありうる、しかしそれはナンセンスだ。(ゲーテ) 
     Ein Leben ohne Katze ist möglich, aber sinnlos. (J.W.von Goethe)
      (A life without cats is possible, but noncense.)
  
 ぼくはどちらかというと旅行に行ってお土産の類は買わない方だ。旅行で撮った写真や旅行での体験自体がお土産だと思っているからそういう意味では爆買いもしないから、観光地の経済にはあまり貢献していないかもしれない。

 例外といえば行った美術館の図録や画集(これはバカにならないくらい重い)や、せいぜい気に入ったものがあれば、かさばらないピンバッジ等のミュージアムグッズ位なので、何かの具合で他の人のためにお土産を買うような事になるとハタと困ってしまう。

 ところが今回珍しく欲しいと思った土産物があったので買ってしまった。と言ってもごくお安いものなのだけれど…。ザルツブルクの郊外のヴォルフガング湖という湖のほとりに「白馬亭(Im WEISSEN RÖSSL) 」というホテルがあって昔一度訪ねたことがあるのだけれど、そこはオペレッタ「白馬亭にて」の舞台になったことで今は観光地になっている。

 そこで昼食を取った後、隣の土産物屋を見ていたら店先に猫の絵と猫に関する格言が描いてあるドアプレートが並んでいた。その一つが写真のやつだ。色々あったけどこれが一番気に入って裏返してみるとドイツ製だった。オーストリア製でもないし白馬亭ともザルツブルクとも関係ないけどやたら欲しくなって買ってしまった。

 家に残してきた猫たちが恋しいという自分の気持ちにぴったりだったのか…。帰ってきて調べたら、あのドイツの詩人ゲーテの言葉だった。(ドイツ語のsinnlosとは英語のナンセンスと同じで、猫のいない人生も在りうるけど、それじゃ意味がないね、といったことだと思います) ゲーテも猫好きだったのかな。

 ぼくらも歳が歳なので最近は旅行に来るたびあと何回とか、これが最後かとか考えてしまい、その後のじっと家で暮らす生活が頭を過るのだけれど、猫の頭を撫でながら日永一日暮らすのも、それはそれで悪くはないと思うようになった。猫とカミさんさえ居れば…。


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「白馬亭」の前。右隣の土産物屋さんのラックにこの猫格言のプレートが掛っていた。


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 *帰ってくると当たり前のことかもしれないですが、我が家はヤッパリ良いなぁと。猫と一緒の時間は毎日不思議な旅をしているようで飽きないです。昨日テレビを観ていたら今は空前の猫ブームらしく番組が子猫をいっぱい登場させてはやし立てていました。

でも、テレビがブーム扱いすると、今までもロクなことはなかったですねぇ。ブームは必ず去りますから、その時街に飼い主に見捨てられた可哀そうなノラ猫が増えないことを祈っています。

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