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三日月と星の国から Turkey Report 6 ~人々~ [gillman*s Lands]

三日月と星の国から Turkey Report 6 ~人々~

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 昔はトルコ人の友達も何人かいたし、当時のドイツには既に多くのトルコ人が住んでいたので、トルコ人の外見についてのイメージは漠然としてはいるがそれなりに持っていた。しかし、正直言ってそれ以前はモスリムというだけでほとんどアラブ系のヒゲを生やした男性やチャドルをつけた女性を想像してトルコ人にも同じ様なイメージを当てはめていた。

 トルコ人ガイドのTさんによれば、トルコ人は元来はモンゴロイドでそれが西に進出してくるに従い、アラブギリシャ東ヨーロッパ等との混血を繰り返し今のトルコ人になったということだ。だから、今でも赤ん坊の時にはお尻に青い蒙古斑があるトルコ人が多いということだった。

 Tさんも子供の頃には蒙古斑があったらしい。彼の話によると今のトルコ人の30%位は金髪で、瞳の色も一番多いのは緑か青ということだったが、これはぼくにはとても意外だった。少なくともぼくの知っているトルコ人は、黒髪で顔のほりが深く、ちょっと肌が浅黒い、瞳は黒か茶で…、といった風なのだが。

 確かにイスタンブールの様な都会では彼の言うように金髪の一見西洋人の様なトルコ語を話している人も見かけたが、一歩内陸の方に入ってみると、そこで見かけたのはぼくが以前から描いていた通りのトルコの人たちだったような気がする。それともこれはぼくの先入観だろうか。

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 それはさておき、トルコは対日感情がすこぶる良い。日本人だと分かると子供たちが喜んで手を振ってくる。もちろん、それに似たようなことは他の国でもあることはあるが、物珍しさから来るからかい半分だったりする場合には雰囲気でわかる。ところがトルコの子供からはそんな雰囲気は伝わって来ない。親しみを込めた笑顔に感じられる。

 そして何よりも子供達の目が良い。輝いている。トルコは高等学校までの12年間が義務教育で全て無料だという。この子供達が大人になる頃にはトルコはヨーロッパ連合の一員になっているだろうか。イスタンブールの寺院を見学した5月19日アタチュルクがトルコの独立戦争の烽火を上げた日で「アタチュルク記念日および青年とスポーツの日」という祝日にあたっていた。

 この日は寺院や博物館は子供達が無料で入れるらしくどこへ行っても子供達のグループで一杯だった。西欧寄りのトルコを強調するトルコ人ガイドのTさんの言動や1リラ硬貨が1ユーロ硬貨に瓜二つなことなどを見ても、トルコはヨーロッパ連合の一員になることを望んでいるようだ。Tさんにヨーロッパ連合に参加したが破綻しかけているギリシャの話をすると「ぼくらはギリシャ人のように毎日、昼寝なんかしない」と苦笑していた。

 この日は、イスタンブール中の至る所に国旗が掲げられて街中がちょっと華やいだ感じになっていた。そこここに掛かっている三日月トルコ国旗が、ぼくにはイスラムの三日月とキリスト教社会であるヨーロッパ連合の星を象徴しているように見えた。もちろん、トルコ国旗のもともとの意味は別にあるのだが…。トルコがボスポラス大橋のようにこれから二つの世界を結ぶ懸け橋になるのか、しっかりと見ていたいと思う。 (End)


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Silvermac

親日のきっかけは,紀伊半島沖でのトルコ軍艦エルトゥールル号遭難者救出でしたね。信義に厚い国ですね。
by Silvermac (2011-05-30 22:52) 

manamana

チンギスハンの時代からの歴史の上に、今の人たちがいるのでしょうか。
そして、いろんな民族宗教の人たちが共存していたオスマントルコのような
懐の広い人情のある感じがします。
by manamana (2011-05-31 06:24) 

evergreen

イラン・イラク戦争、湾岸戦争と、トルコ政府・トルコ航空が邦人救出に協力してくれましたね。
困ったときに手を貸してくれる友人がいるというだけで、
日本はまだ捨てたものではないと思います。
友人は大切にしたいです。
by evergreen (2011-05-31 09:55) 

anan

今まで行った国で、「また行きたい」を「帰りたい」と表現したい国があります。
メキシコ、トルコがその双璧です。
日本ではもう見かけない黄桃、モチキビトウモロコシが道端で売られ、
懐かしさとともに、歩きながらほおばりました。
良い旅行をなさいましたね。
by anan (2011-05-31 17:50) 

としぽ

トルコは色々と日本と関係の深い国ですね。
もっと知りたくなりますね。
by としぽ (2011-05-31 22:32) 

坊や

まつ毛の長い横顔女性、織物を見ているのかな。
子供らのイイ笑顔に安堵します。
by 坊や (2011-06-01 11:55) 

鋭理庵

海外旅行(飛行機)の嫌いなボクもgillmanさんのこの記事を見ると、トルコに行きたくなりました。
by 鋭理庵 (2011-06-02 03:35) 

fumiko

>親しみを込めた笑顔に感じられる。
>そして何よりも子供達の目が良い。輝いている

なんと素敵なことでしょう!
目は口ほどにものを言う、ですね。

by fumiko (2011-06-02 13:29) 

Mogu

トルコ、15年くらい前?に訪問したことがあります。
とてもいい国でした。
いい写真ですね。
by Mogu (2011-06-02 14:21) 

engrid

トルコの地理的位置というのは、微妙なところなのですね、
見事架け橋となっていくことを願います
親日なトルコの人々、それを裏切らない日本人でありたいです
by engrid (2011-06-03 16:47) 

sig

こんばんは。
トルコは親日的とはよく言われることですね。とても嬉しく思います。
by sig (2011-06-06 23:34) 

とる子

まあ、なんと素敵な写真。自分が今いる筈のトルコがなんだか別の国のような感覚になるほど (ー_ー;)
私もカメラを持ってうろうろしているのですが、どうも人を写す事ができないんです。まあ腕もないので恐れ多いのですが、勇気がないというか....撮ってもいいですかが言えないんですよね....
私もこんなに素敵な写真が撮れるようになりたいです

確かに髪は黒いのに、目が青い不思議な人が結構沢山います。
混じってるな〜って思いますw

by とる子 (2011-06-19 23:39) 

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