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徹子の部屋で… [にほんご]

 この間、外国人と日本語で話していてあまりに「あなた」を連発するものだから、「あなた」は余り面と向かって話相手には使わないとアドバイスしたら、テレビに出ている女の人でいつもそう話している人がいる、と言われた。
欧米系の日本語学習者は文章にどうしても主語を付けたくなるので「あなた」をよく使う人が多い。だが日本語で二人で話しているときは普通、一人称や二人称の人称代名詞は省略することが多いし、そのほうが普通に聞こえる。
あえて相手のことを言うときは「山田さんはどうですか?」とか「お客様はどうなさいますか?」とか名前や立場名を言うのが普通だ。確かに「あなた」なら名前や関係に気を使う必要がないので便利だが、お客様に「あなたはどうなさいますか?」はいかにも失礼だ。

 先日、テレビの「徹子の部屋」を見ていたら、黒柳徹子がゲストに対して盛んに「あなた」を連発していた。このことを言っていたのかも知れない。(もう1人デビ婦人も「あなた」を連発するが、彼女の場合はどちらかというと「あ~た」に近いし、傍若無人な人物の語り口として意識して話しているから、他人にもそれは普通の話し方とは違うということは伝わる。)

 テレビを見ていても、いったん気になると、なかなか話の中に入ってゆけなくなるので困る。黒柳徹子の場合、もう一つ気になったことがあった。
その日の「徹子の部屋」のゲストは話題になっている○○兄弟とかいう子供マジシャン(小学校低学年)だったが、その子供たちに敬語を使っていたように思う。よく覚えていないが「あなたたち、○○なさるの?」とか「あなたたち、○○でいらっしゃるから」というような表現があったと思う。

これは敬語と言うより、いわゆる山の手言葉なのだろうか? 田園調布か成城あたりのお母様がお子様に「さあ、召し上がれ」という類か。黒柳徹子はタレントとして自分の話し方のスタイルを確立しているし、我々もそういうものだと思ってさして気にしないでいた。しかし外国人に指摘されて、もう一度日本語として少し距離をおいて聞いてみると、おかしなところが見えてくる。


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