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年寄りでごめんね。 [新隠居主義]

年寄りでごめんね。

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 またぞろ新型コロナウイルスの話題で恐縮だけれど、海外の状況をみていると今までの日本のあまりの鷹揚さというかリスクに無関心なのに驚いてしまうのはぼくだけだろうか。現実は自粛だから…という範疇をすでに超えている。誰かに任せてこの社会を自分たちで守るという意識が無いのは驚くべきことだ。

 誰かに任せきって強制的に決めてもらわないと無理だという風潮が強いようだけれど、それは後々強権政治の種を撒くことにもなって後で後悔することにもなるのだけれど、でもその時にはもう遅い気もする。「都市封鎖」などという禍々しい言葉ばかりが独り歩きし、客観的情報が欠落したまま時だけが過ぎてゆく今の状態はとても心配だし、ほとんど神頼みの状態かもしれない。一日も早くこの流れが変わることを祈っている。

 と、まぁ年寄りがぼやいていてもしようがないのでせいぜい「つうらない、うつさない」を徹底して静かに暮らすほかなさそうだ。どうも今度のウィルスは戦略的に年寄りを狙うことで戦果を挙げようとしているらしいので、その手には乗らないようにしたい。とは言っても、次第に若い人にも感染して重篤なことになるという事実も明らかになりつつあるので若い人といえどもうかうかしてはいられないはず。

 若い人にとってもリスクはハンパないのだけれど、でもまぁ二言目には「年寄りの命を守るため」と言われて自粛を迫られるのは若い人には誠にうっとうしいことかもしれない。だがそうこうしているうちに医療崩壊したイタリアのようにトリアージで若い人の命と年寄りの命が天秤にかけられるような事態が来ないことを祈るばかりだが…。

 外出もせず、ずっと家にいるので色々なことを考える。年寄り、年寄りと言うけれど、じゃあ自分はいつ頃から自分のことを年寄りと感じ始めたのだろうか、ということをつらつら考えてみた。年寄り自慢ではないけれど、自分が歳とったなぁと思うとき、ぼくの場合こんなことが思い当たる。(あくまでも個人の感想です)


[ぼくの年寄りシンドローム]

□新聞や本のページがめくりにくくなった
□電気製品などの取説をよく読まなくなった
□運動をしていないのに朝から身体が痛い事がある
□思わず独り言を言っている
□すぐ昔のことを言い出す
□お若いですねぇ、と「お」を付けて言われるようになった
□テレビに出てくるタレントの名前が分からなくなった
□運動した筋肉痛が中一日おいて翌々日に出てくる
□顔は思い浮かべるのだけど名前だけが出てこない
□モノを取りに来て何を取りに来たか忘れてしまう事がある
□スマホの字が手を伸ばしても見えなくなってきた
□筋肉痛から関節痛に変わってきた
□夜中トイレに何度も起きるようになった
□ジャズのペットの燃えるような高音が聴きにくくなった
□小遣いがなくなったら生命保険解約しようと思うようになった
□こってりした洋食が苦手になってきた
□新しいことを始めるのがおっくうになってきた
□恋愛ドラマを見るのがめんどくさくなった
□テレビの早口すぎるレポーターの言っていることが分かりにくくなってきた
□会話に「アレ」「ソレ」が多く混じるようになってきた
□三匹もいると猫の名前を間違えて呼ぶことが多くなってきた
□お酒の量が減ってきた
□車や大型家電を買う時、これが最後の大きい買い物と思うようになった
□若い人の顔の区別がつきにくくなった
□足の爪が切りにくくなってきた
□死んだ親父になんだか似てきた
□髪の毛は減ったのに髭の伸びるのがいやに早くなってきた
□小銭を出さずに何でも札を出すようになってきた
□夜更かしができなくなった
□ズボンを履く時片足で立つとフラつく
□薬をちゃんと飲んだか思い出せない事がある
□自分の好きな曲が懐メロになっている
□昔読んだ本をまた読みたくなる
□立つとき「しょっと」と言う
□風邪がなかなか治らない
□冬が嫌いになった
□夏に海に行かなくなった
□「若い人」と言う言葉を使うようになった
□パスワードが3つくらいしか覚えられなくなった
□今風のお笑いが笑えなくなった
□同じ人に「前もその話してたよね」と言われる
□柔らかい食べ物を選んでいる
□海外旅行が長引くと日本食が食べたくなる
□歯にすぐモノが挟まる
□瓶の蓋が開けにくくなった
□ちょっとの段差で躓くようになった
□昔親に言われたことを今になって想い出す事が多い
□このリストで最初の方に挙げた項目をもう忘れている

 若い人よ、年取るって結構大変でしょ。でも、一つだけ良いことは、まだ生きているという事。生命を大切にしよう。

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落ち着かない日々 [猫と暮らせば]

落ち着かない日々

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 新型コロナウイルス対応で通っていたスポーツジムも当面休館になり、それではせめて散歩で足腰を何とか衰えないようにと散歩を始めたのだけれど、今度は花粉症が始まったので公園の散歩もままならなくなった。今週目の手術を控えており、花粉症で極端に目に痒みが出てくると手術をまた延期しなければならないかもしれないので、ちょっと神経質になっているところがある。

 国内での動きや、海外での動向を見ていると今回のコロナウイルスはどうも一筋縄ではいかないようだ。特に日本の場合検査をする機能がちゃんと働いているのか甚だ疑問なので、市中で本当にどこまで広がっているのかも分からない。今できることは、とにかく「うつらない、うつさない」という自己防衛を徹底するしかないようだ。

 ぼく自身も外出も控えマスクや手洗いなど出来ることは可能な限りしている。自分自身が高齢で成人病があることもあるけど、テレビなどで今までの例を見ていると家庭の中で一人が罹ることは即、家族全員も罹るということにもなってしまうのでそこが一番心配をする点だ。加えて、ウチの場合猫が三匹居るのでそれも心配のタネだ。万が一ぼくが罹ったとすると、時間差こそあれ家族にも感染する可能性は大だ。家族が入院してしまった後、猫たちはどうなるかということを考えると落ち着かない。

 今まで、海外旅行などで留守にする時には猫好きの親戚に頼んで、毎日一回様子を見てもらって餌やトイレの面倒を頼んでいたのだが、コロナに感染したら向こうにも家族がいるしとてもそんな頼みはできないし、かと言ってペットホテルはもっと難しいと思う。罹患したのを隠して頼むわけにもいかないし、事実を話せば断られるに決まっている。

 と言うことは、家族が二週間程度(それで退院できればだが)病院にいる間のことを考えておかなければ…。ウチの場合猫たちは外には出さず家の中だけで飼っているから、いきなり外に出しても生きていけるか心もとない。色々と考えた挙句その時は浴室などに猫砂を最大に入れた猫のトイレをを3つ置いて、飲むための水も何か所にも置き、これまた二週間分の餌(カリカリのみ)を分散して何カ所かに置いておくくらいしか手がない。

 幸い猫はあるだけ食べてしまう犬と違って、お腹が一杯になるとそれ以上は食べないので、餌の量さえあれば何とか生き延びられるとは思うのだけど…。原発事故の時もそうだけれど、世の中が混乱するときは年寄りや子供や、そしてペット等弱いものにしわ寄せがくる。辛いことだけど、現実に自衛策や対応策を考えておく段階に来ているとおもう。


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 *日本に限らずこんな時には人間の正体が透けて見えることが多いのですが、それにしてもマスクを大量にネットオークションに出す県会議員や、自分の病院や施設のマスクをやはりネットで売ったり、多くの中国人転売ヤーの動きなど、ただでさえストレスフルな毎日なのに不愉快な事が多くて気がめいります。

 買いだめする事をドイツ語ではハムスター買い(Hamsterkäufe)、つまりお口いっぱいに身動き取れないほど餌を押し込む様です。街のスーパーなどにはハムスターがまだ居ますねぇ。

でも、こんな時はただ落ち込むのではなくてシンガポールの首相の言ったように他人任せにするのではなく、勇気をもって「ウイルスと戦う」という姿勢と気概が大切なような気がします。

「…新型コロナウイルスの流行に、団結して対峙していきましょう。 予防策を講じ、助け合い、落ち着いて、日常生活を続けていきましょう」


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冬のすずめ [gillman*s park]

冬のすずめ

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 新型コロナウィルス(日本のマスコミはなぜCOVID-19という名前を使わないのかな)が大変なことになっている。ぼくのような高齢者で持病持ちはとくに危ないらしい。万一感染して迷惑をかけるといけないので日本語学校での活動の方も自主的に三月一杯はお休みすることにしたのだけれど、昨日政府が二週間の小中高校休校の要請を出したので、日本語学校も当面の間休校となってしまった。

 いずれにしても遠出や外出は控えねばならないので、それまでは旅行やインフルエンザなどで遠のいていたスポーツジムでトレーニングを再開して足腰をしっかりさせておこうと思った矢先、今度は何カ所かのジムで感染が明らかになって、テレビでもジムは避けた方が良いと言い出しほんとうに行くところがなくなってしまった。

 と言うわけで、今は病院とリハビリと近場の散歩が毎日の日課になっている。散歩もこのところご無沙汰だったので、その意味ではまた散歩を習慣にする良いチャンスではあるのだけれど。いつも行く近くの公園は木々の葉もすっかり落ちて、まだ寒々とした風景が広がっている。枝だけになった木に雀が二羽止まっている。俳句の季語に寒雀というのがあるらしいけど、いかにも寒そう。

 ■ ふところに わたしを抱けと 寒雀 (深沢紅爐)

 この寒い中でもこの公園の常連の釣り人は糸を垂れている。常連らしくハトもそのおじさんに慣れているので、釣り人の腕にのって寛いでいる。のどかな情景だけれど、時が時なので鳥インフルエンザなどという物騒な言葉が思い浮かんでくる。

 この公園にはカルガモやバンやユリカモメなどの留鳥の他にも多くの種類の渡り鳥もやってくるので公園側も人との接触には神経質になっている。昔なら純粋にほのぼのとした情景なのに、難しい時代になったものだ。早く静かなそして安心できる春が来て欲しいのだが…。


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 *大震災の原発事故の時、テレビで専門家と称する御用学者や事なかれ評論家に散々かき回された苦い経験があるので、今回の新型コロナウイルス騒ぎでも自分なりの基準を作りクライシス時のテレビに出てくる評論家、専門家の「勝手ランク付け」を行って観ています。観ていてAはほんとに少ない感じ。というよりテレビの情報番組の作り方自体がおかしいと思うことの方が多いですけど…。番組がリスクを避けて正面から報道しようとせず、評論家やコメンテーターと称する芸人さんに言わせようとしている図式があざといです。

■A/有用評論…技術的、専門的知見に基づく解説、評論を適切に行うと同時に自己の知見に基づく一般人では見通せないようなリスクの指摘、警告、回避の提言なども述べる。

■B/無難評論…技術的、専門的知見に基づいた解説は適切に行うがそれに止まり、たとえ自己の知見で或る種のリスクなどが予見できていたとしても、無難なコメントをしその意見は敢えて述べない。(専門家として当然、震災時アメリカのネット等からの情報で建屋の崩壊や風向きシミュレーションSPEEDI の存在を知っていたとしてもそれに言及していなかった等)

■C/忖度的評論…政府や大企業に配慮し、もしくはパニックを避けるというような口実で政府見解を補強するような説明、解説や発言が多い。原発事故の時はこれが多かった。(メルトダウンは有り得ない等など)

■D/告発的評論…センセーショナルな表現を入れて評論、解説するケースが考えられるが日本のテレビメディアでは下打ち合わせの段階で排除されてしまうのでテレビでは少ないが、ネットでは多々起こりうる。重大な告発を含んでいる場合もあるが、そのまま鵜呑みにせず出来るだけ複数の情報と照らし合わせて自己検証する必要があると思う。

(個人の感想ですj

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